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ノルウェー語ピッチアクセント再考

三村 竜之(東京大学大学院)

ノルウェー語には、主強勢を伴う音節に、主として低平調の現れるAcc (アクセント) 1と下降調の現れるAcc2の、二つのピッチアクセントが立てられる。

アクセント音調の記述に関して従来の研究は、Acc1の音調型が正確に記述できないという点で問題がある。また、その考察範囲が第一音節に主強勢を有する(主として二音節の)語にほぼ限定されており、主強勢の位置を異にする多音節語がきちんと扱われていないなど、不十分かつ不必要な記述となっている。

これに対し本発表では、第二音節以降に主強勢を有する多音節語も考慮することで、Acc1とAcc2はいずれもが音調の下降から成り立っており、アクセント対立において音調の下がり目の位置の違い、つまりAcc1では強勢音節の直前であるのに対しAcc2では強勢音節の内部であるという点が、音韻論的に本質的な特徴であると結論付ける。

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