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現代中国語類別詞のコンテクストにおける意味と機能について

橋本 永貢子 (岐阜大学)

 現代中国語のコピュラ文“S 是(一)个 NP”について、類別詞を伴わない“S 是 NP”と比較し、類別詞がコンテクストにおいて果たしている機能について考察する。主要な主張は、次の 2点である。

(1) “S 是(一)个 NP”は、コンテクストにおいて数量情報を必要とされない時、類別詞は個体化機能が顕現することになり、言語主体の対象・事態への主観的な把握を反映する形式となる。NP が表すのは、S についての指定的なカテゴリーではなく、話し手が判断する属性・性質である。

(2) その結果、文の概念レベルでは、“S 是 NP”との間で明らかな住み分けの傾向が見られ、“S 是(一)个 NP”は、個別的なレベルでとらえた事態を表し、“S 是 NP”は、一般的、あるいは客観的なレベルでとらえた事態を表す。このことは、条件節、および原因・理由節における論理的関係から明らかである。

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