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イタリア語の重子音と促音形成:種類と生起位置に着目して

田中 真一 (神戸女学院大学)

本発表では,イタリア語から日本語に借用された単語における促音の形成・非形成を,とくに子音の種類,生起位置,単語長に着目して分析し,以下のことを示す。

まず,イタリア語からの借用語における促音形成は,英語からのものと異なり,重子音によるものがすべてで,単子音によるものはほぼ皆無であることを統計的に確認する。つぎに,重子音の種類として,無声阻害音,有声阻害音,共鳴子音の順に促音が形成されることを示す。さらに,促音形成に対して単語長が影響し,短い単語ほど促音形成がされやすく,長くなるにつれて形成されにくくなる(その境界が3音節と4音節,モーラでは4モーラと5モーラにある)ことを明らかにする。最後に,位置として末尾位置ほど促音が形成されやすく,そこから前方に向かうにつれて,形成されにくくなる(その境界が語末3音節目と4音節目にある)ことを指摘する。

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