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ヒンディー語の<V-ne-vālā honā>の三用法

今村 泰也 (麗澤大学・院)

ヒンディー語には形態的(屈折的)に表される未来形のほかに,迂言的な未来表現とされる <V-ne-vālā honā> がある。<V-ne-vālā honā> は,不定詞の斜格形 V-ne に行為者名詞を形成する文法的要素 -vālā が付き,さらにコピュラ動詞 honā(英語のbe動詞に相当する)を伴った動詞句で,常に文末に現れる。先行研究の多くが「<V-ne-vālā honā> は近未来を表す」と記述しているが,本発表では <V-ne-vālā honā> の用例を検討し,これが未来表現ではなく,(事態の実現が確実な)予定表現であることを主張する。  また,<V-ne-vālā honā> には予定を表す用法以外に,事態の実現直前の切迫した状況を表したり,未来の事態に関する話し手の推測・判断を表す用法がある。本発表ではこれらを「予定用法」「切迫用法」「推量用法」の三つに分類して各用法の意味的・統語的特徴を検討し,推量用法をモダリティとして提示する。

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