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現代モンゴル語のパーフェクト

松岡 雄太(九州大学・院)

従来,現代モンゴル語のパーフェクト形式として記述されてきたものには「-γsan bayi-」と「-γad bayi-」の二つがある。本発表ではこれら二つの形式の機能的な違いを明らかにした。(1) 「-γsan bayi-」は結合する動詞に関わらず動作パーフェクトをあらわすのに対して,「-γad bayi-」は限界動詞と結合するときのみ状態パーフェクトをあらわし,非限界動詞と結合した場合は反復的な動作,状態をあらわす。(2) 「-γsan bayi-」は「効力」,「痕跡」,「経験」といったパーフェクト的意味をあらわすのに対して,「-γad bayi-」はこれらの意味をあらわさない。以上の点から,本発表では,現代モンゴル語のパーフェクト形式は「-γsan bayi-」のみであり,「-γad bayi-」はアスペクト範疇に属することを主張する。

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