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根源的モダリティと認識的モダリティの統語構造

秋庭 大悟

認識的モダリティ(EM)と根源的モダリティ(RM)は共に,可能性や必然性といった意味を表し,多くの言語でその関連性が指摘されている。その際,意味解釈において,CP > EM > T > RM > Vといった階層があるといわれており,英語などの言語では1つの助動詞により多義的にその意味が表されることより,所謂表層構造ではT位置に表れる助動詞がLFにおいて,それぞれが解釈される位置へと移動すると分析されることが多い。
当発表では,Fukui and Sakai (2003)で論じられる可視性ガイドラインやChomsky (2006)などで論じられるCからTへの素性継承などを理由に,EMやRMの解釈のための特別な機能範疇を仮定することに反対し,位相主要部であるCにおいてEMが解釈され,vにおいてRMが解釈されるという分析を提案する。

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