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「略字・俗字」の使用に関する意識調査

高田 智和
鑓水 兼貴

本発表は,2007年に発表者が行った「略字・俗字」の使用に関する意識調査について報告するものである。調査は,「偏に「耳」,旁に「云」の字体」(「職」の異体字)などいわゆる「略字・俗字」10文字を対象に,関西圏在住の各世代(20代・30代・40代・50代)100名ずつの計400名に対して,Webを用いて実施した。 質問項目は,「見たことがあるか」(接触率),「読み方や使い方を知っているか」(理解率),「使ったことがあるか」(使用率)である。世代を考慮しないで集計すると,どの文字でも接触率→理解率→使用率の順に割合が低くなる。これは,接触文字が理解文字になり,理解文字が使用文字になるという習得過程を示すものと考えられる。 また,「略字・俗字」の接触率・理解率・使用率には世代差があり,この世代差は,過去30年間における「略字・俗字」の衰退(流通の減少→接触機会の減少→習得機会の減少→使用の減少)を示していると推測される。

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