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コリマ・ユカギール語の関係節における3種の分詞の用法

長崎 郁

本発表では,コリマ・ユカギール語(北東シベリア)の関係節形成にかかわる3種の分詞(l分詞,me分詞,je分詞)の用法を分析し,以下の点について報告する。
l分詞は,節内のどのような名詞句でも関係節化が可能である,関係節構造が定の場合に用いられるという特徴をもつ。
 me分詞は,主語の関係節化が不可能である,基本的に関係節の主語と主節の主語が同一の場合にのみ用いられるという特徴をもつ。
 je分詞では,節内のどのような名詞句でも関係節化が可能である。また,je分詞はl分詞,me分詞とは異なり,名詞文(「AはBである」),所有文(「AにはBがある」)といった構文の述部に高い頻度で出現するが,これは,je分詞にはl分詞やme分詞のような生起上の制限がないことを反映しているものと考えられる。

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