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GF-θの分割フィルター

高橋 孝二

一般に XP へのセグメント付加は二つの最大投射の出現をもたらす。この1の2への分割が項 NP には禁止され,文法関係とθ関係のセグメント化が許容されないとき,第一に次の付加構造が表層で生成されない。
(1) *[NP e NP], *[NP e [NP, *[θ e [θ
本論考はこれまで見出されて来ている散逸するフィルター群が,実はGF-θを担う文法項のセグメント化に帰因するという新しい乱心を提供する。 Pollock-Chomsky の今日の V 移動モデルは次の θ-Opacity アビーム(入れ子型)を形成する。
〈modals〉  〈do〉
(2) (a) Comp-INFL (Tense)-Agr-V
(b) [C [T [Agr [V]Agr] T ]]
(2)を支えている主要部移動制約 (HMC) は相対化される minimality の「m 統御」という重ねてへだてる性質を共有しており,GF-θのセグメント分割は Rminの後半,つまり A, A' 連鎖における SSC を破壊することにつながる。(Rizzi 1988他)。このアマルガム化がθ-Opacity を形成し,更に相対最小条件と結びつく相が把えられると,主語化の経路に関与しながらフィルター素αiδiβi が得られる。
これの表層フィルターヘの反映は,Double C-command の禁止として,一般化される Crossover 現象として散逸して行く。
(3) 1. Lasnik (1985) の "An Unexpected Condition A Loopnole,"
2. Baker-Johnson-Roberts (1989) の "Passive Arguments,"
3. Pollock (1989) のθ-格子のコピーとθ-相続との衝突,
4. 古典的 that-t フィルター,
5. Nakajima (1989) 他の「二次述語」の切り離し,等。
Spec-IP の分割は位置特異性によってパラメータ化され得る。

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