Program
April 27, 2011
Date: June 18-19, 2011
Venue: Nihon University, College of Humanities and Sciences
3-25-40, Sakurajosui, Setagaya-ku, Tokyo 156-8550
Venue: Nihon University, College of Humanities and Sciences
3-25-40, Sakurajosui, Setagaya-ku, Tokyo 156-8550
- Conference Handbook: ¥2,000
- A nursery room will be available to participants.
June 18
- Oral Presentations (13:30-17:50)
- Reception Party (18:10-20:00)
June 19
- Workshops (10:00-11:40)
- Poster Presentations (12:00-13:00)
- General Meeting (13:00-13:30)
- Open Symposium (13:30-16:40)
Open Symposium
Event and Property Predications in Language
【趣旨】一般に、動詞は「出来事」、形容詞類は「状態」、名詞は「物」を表すとされ、それらの関係は時間的安定性(Givón 1984)といった概念で概ね捉えられるように見える。しかし現実には、文法カテゴリーと時間的安定性は一対一に対応しない。動詞が物の属性を表したり、名詞が出来事・動作を表したりする例は多いし、形容詞類の中にも恒常的な特性を表すものと一時的な状態を表すものがある(Carlson 1980のindividual-level predicates対stage-level predicates)。従来、このような現象は語彙レベルの狭い範囲で論じられることがほとんどで、統語構造・形態構造との体系的な関連づけはなされていない。本シンポジウムでは、デキゴトの世界(時間の流れに沿って展開する事象[出来事、動作、状態])とモノの世界(時間の推移を超越して成り立つ恒常的な属性・特性)の違いが統語論・形態論にどのように反映されるのか、また、これら2つの世界は相互にどのように関係するのかといった問題を、諸外国語および日本語方言も射程に入れて検討し、人間言語における「意味と形の対応」について理解を深める。類似の現象が様々な言語に見られるという指摘が、フロアの個別言語専門家から出てくることを期待したい。
- Panel Chair
- Shigehiro Kato (Hokkaido University)
- I.全体の展望
- Taro Kageyama (National Institute for Japanese Language and Linguistics)「属性と事象の区別とその言語学的意義」
- II. 属性から事象へ
- Hiromi Yakame (Kyoto Koka Women’s University)「日本語諸方言の形容詞述語文」
- III. 事象から属性へ
- Stephen Wright Horn(University of Oxford)「日本語のいわゆる〈主語から目的語への繰り上げ構文〉」
- Tasaku Tsunoda (National Institute for Japanese Language and Linguistics)「ワロゴ語(豪州)における属性の表現」
- Megumi Kurebito (University of Toyama)「コリャーク語の属性叙述専用形式と異常な統語操作」
- Li Shen (Doshisha University)「中国語の付加詞主語構文について」
- IV. 総括
- Takashi Masuoka (Kobe City University of Foreign Studies/National Institute for Japanese Language and Linguistics)「日本語の属性叙述と主題標識」
- V. 総合討論