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ランニーチン阿細彝語の音韻体系と語構成

岩佐 一枝(日本学術振興会特別研究員/神戸市外国語大大学院)

彝語(別名ロロ語)は,シナ・チベット語族チベット・ビルマ語支に属し,そのうち中国国内の彝語は,6方言25の下位方言に分けられている.阿細彝語は,このうちの東南部方言弥勒下位方言のことであり,発表者が調査した阿細彝語の下位方言をその調査地点の地名からランニーチン阿細彝語とした.

音韻体系の整理・分析では,母音の緊喉/非緊喉という対立の存在と,この対立が舌位の対立に移行しつつあるという過程,さらに,この緊喉/非緊喉という母音の性質が,声調 (toneme) の声調値 (allotone) を条件付けていることを示した.

語構成分析については,名詞の語構成においてその語形成要素の順序に関し,形態論的分析に統語論的視点を導入して論じた.その結果,通常の「非修飾語」+「修飾語」という順序と逆のパターンをとるものは,2語が結合したものではなく,2つの形態素が1語を形成していると認識した.

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