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ンドンガ語動詞のアクセントについて

湯川 恭敏(東京大)

アフリカのナミビアの北部のンドンガ語 (oshindonga) の動詞は,アクセントの面で2つの型(A 型・B 型)の区別を有し,動作の主体に対応する主格接辞 (S) はアクセント的に一様だが,動作の対象に対応する対格接辞は,アクセント的に,単数2・3人称のそれとそれ以外で異なる状態にある.(単数1人称対格接辞はなく,語末の ndje が代行する).「自分を(に)」をあらわす再帰接辞は,A 型においては前者と同じ扱いを受けるが,B 型の再帰接辞のあらわれる形は,A 型のそれと同じアクセントであらわれる.直接法形のうちの(語幹に後続する)語尾が原則として語幹最後の母音と同じ母音である形では,多くの場合,B 型では,その母音が a であらわれる場合とそれ以外の母音であらわれる場合で異なったアクセントを示す.全体として,アクセントの決定のされかたには優勢な傾向が認められるが,十分規則的とはいえない.

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