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日本語と韓国語の受身文の使用に関する一考察
―両国のテレビドラマの分析を通して―

許 明子(九州大大学院)

本研究では,日本語と韓国語の受身文が両国の日常生活の中でどのように使われいるかを明らかにするために,両国で放送されたテレビドラマ(「ひまわり」と「모래시계 /moraeshigye/」)の分析を行った.その結果,受身文の使用率は「ひまわり」が約6.5%,「모래시계」が約2%で,非常に低い使用率を示した.その中でも主語が有情物の受身文は,「ひまわり」は8割以上,「모래시계」は6割を占めていた.

受身文の述語として「ひまわり」の中では「言われる」の受身の形態が166回も使われ,非常に頻繁に使われていることが分かった.それに対して,「모래시계」には「言われる」のように頻繁に使われる受身文の述語が存在しなかった.

受身文の主語と動作主は,両資料においてともに,受身文の主語が有情物であれば動作主も有情物で,主語が非情物であれば動作主の位置にくる名詞句も非情物である受身文が多いという特徴が明らかになった.

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