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接尾辞「ぽい」に潜むカテゴリー化のメカニズム
―「女っぽい人」は女ですか?―

尾谷 昌則(京都大大学院)

本発表は,接尾辞「ぽい」か最近では推量の助動詞として使用されつつあることに対して,それかメタファーで動機付けられると論じた.基本用法の「埃っぽい」「水っぽい」などは[物質 X を多く含んでいる]という意味であるが,それか[X の特性を多く含む]という意味(ex.「子供っぽい」)になり,さらに最近では「もうダメっぽい」のように[X である可能性を多く含む]という推量用法へと拡張しつつある.また,例えば「子供っぽい」と「子供らしい」を比較し,前者がプロトタイプを基準とした cross-categorial な認知を反映しているのに対し、後者は inter-categorial な認知を反映していると指摘した.そして最後に,Langacker (1991) のように形容詞を trajector と landmark で記述するだけでは不十分であり,プロトタイプの概念を用いた形容詞の記述が必要であると主張した.

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