韓国語のオノマトペと動詞の共起パターンに関するコーパスとヒトの言語産出の比較研究
林炫情
玉岡賀津雄
李在鎬
玉岡賀津雄
李在鎬
本研究は、コーパスとヒトの産出から韓国語のオノマトペにおける述語との共起制限の特徴を検討したものである。オノマトペの中でも特に使用頻度の高い「꽁꽁」、「뚝뚝」、「꼬박꼬박」など、22種類の擬態語を対象に調査を行った。具体的にはエントロピー(出現の曖昧性)と冗長度(出現の規則性)の指標を用いてコーパス(Sejong Corpus: http://www.sejong.or.kr )とヒト(韓国人大学生40名)の言語産出におけるオノマトペと動詞の共起パターンを比較した。その結果、コーパスとヒトとで有意な違いはみられなかった。全般的にコーパスの共起頻度とヒトの産出とが一貫していることが分かった。また、コーパスにおけるオノマトペと動詞の共起パターンから22種類のオノマトペの分類を試みるクラスタ分析を行った結果、(Ⅰ)制約が緩い(多様な動詞と共起する)、(Ⅱ)中程度の制約、(Ⅲ)制約がある程度厳しい(特定の動詞と共起する)3グループに分類することができた。