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日本手話の WH-疑問文
―文末 WH-要素と WH-表情との関連―

山本 将司(九州大大学院)

日本手話の WH 疑問文では一般に WH 要素は文末に出現する.また,形態的に等しい二つの WH 要素が文中と文末で二重に出現する事も可能である.さらに,日本手話文の表示は手指のレベルと手指以外のレベルとの二重層構造を持つといわれ,WH 疑問文でも顔による WH-疑問文特有の表情が WH-要素を含む手話文と平行して提示されることが要求される.この文中と文末の二つの位置に現れる WH-要素,それと平行して提示される WH-表情とが統語論上で如何なる性質を持つのかという問題は日本手話の文法研究において重要な意義を持つであろう.特に文末の WH-要素が移動によって生成されたのか,それとも文末の位置に元々生成されているのかという問題は検討を要すと思われる.

本発表では,日本手話の文末 WH-要素の出現要因を統語的な WH-移動に求めるのではなく,Cleft 文の述部として基底生成されるとする分析を提案したい.

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