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日本語における意見表明の仕方に関する一考察

胡 叡

本研究では、対人関係(親疎関係、上下関係)、意見表明の種類、意見表明の対象となる先行発話とのなわ張り関係などの要因を導入し、同意・不同意を同時に表明可能な文脈を設定し、社会人の意見表明の仕方について考察を行った。その結果、正しい事実、誤った事実、意見を言える部分が同時に含まれた先行発話に対する同意・不同意などの意見表明は、世界知識的情報が話題の場合、先行発話者との上下関係が親疎関係より強く影響し、意見より事実の方が多かったが、被験者のみに関わる私的情報が話題の場合、先行発話者との親疎関係が上下関係より強く影響し、事実より意見の方が多かった。また、世界知識的情報については、誤った事実に対しても同意を表明するケースが多くあった。さらに、男女別で見ると、女性は同意も不同意も多く併用しているのに対して、男性は不同意の表明を控え、同意の表明を多用する傾向が見られた。

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