日本語/English
日本言語学会について
入会・各種手続き等
学会誌『言語研究』
研究大会について
学会の諸活動
その他関連情報

バンティック語の動詞の分類:アスペクトの観点から

内海敦子(日本学術振興会 特別研究員)

 バンティック語(Bahasa Bantik)はスラウェシ島で話されているオーストロネシア語族のサギル諸語に属する。バンティック語の動詞はすべて二つの時間にかかわる形態の交替形を持つが、動詞によって、irrealisとrealisという区別に沿うように見られるものも、非過去形と過去形という区別に沿うように見られるものもある。つまり、動詞によってそれぞれの形態が表す動作の段階が異なるので、まず動詞をいくつかに下位分類し、それぞれのグループごとに異なるテンスの用法を記述しなければ、バンティック語のテンスについて述べることはできない。本発表では、これら二つの形態を非過去形と過去形と呼ぶ。第一に様々な動詞の非過去形と過去形の用法の範囲、第二に動詞が継続アスペクトを持つかどうか、持つとしたらどのような意味を表すかを考察することにより、動詞が本来持つアスペクトによる動詞の下位分類をした結果、六つのタイプに分類できることが分かった。

プリンタ用画面

このページの先頭へ