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Obviation, Number and Movement in Plains Cree

廣瀬 富男(神奈川大学))

 本発表では、プレーンズ・クリー語(アルゴンキアン)の指示追跡系、obviation に関連する諸現象の説明を試みた。まず、obviationを束縛原理Cの一効果として捉え る分析 (Déchaine & Wiltschko 2002) を採用した上で、obviationを正しく捉えるには、 原理Cを複統合言語に特有の仕方で適用する必要があることを示した。さらに、こ の仮定が正しければ、wh移動における一見例外的な現象.optional obviative marking.が、その直接的な帰結として理解できると論じた。また、プレーンズ・ク リー語では、通常obviative に指定される名詞句の数を表すことができないが、文頭 に現れる名詞句の場合、数の表示が可能になる。この事実は、optional obivative markingの別の現れであり、文頭の非wh名詞句が単にTPに付加しているのではな く、wh名詞句同様、項位置からCPの指定部に移動していることを示す証拠だと主張 した。

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