尚州は、慶尚北道西北端に位置し、アクセント対立のある慶尚道とアクセント対立のない忠清道との境界にあたる地域である。本発表では、尚州方言が三つのアクセント型の対立を持っている3型アクセント1 であることを示したうえで、さらに尚州方言のアクセント体系上に現れる特質と語形成(主に複合名詞形成)の際のアクセント規則について考察する。
1 3型アクセントとは、上野善道(1984)で述べている「N型アクセント」の定義に従ったもので、N=3のことを示す。