日本語/English
日本言語学会について
入会・各種手続き等
学会誌『言語研究』
研究大会について
学会の諸活動
その他関連情報

放っておけない「V-テオク」構文-東・南・中央アジア諸語における「PUT/KEEP」の文法化の記述的研究-

パルデシ プラシャント

東・南・中央アジア諸語では「V1(main verb)+V2(vector verb)」という形式を取る動詞連結(複合動詞)が見られる。本研究では,この広い地域で話されるアジア諸語の「V1+PUT/KEEP」複合動詞構文に焦点を当て,「PUT/KEEP」に相当するV2の用法の記述を行い,言語間に見られる類似・相違点を明らかにする。日本語のV2「置く」は,他動詞,再帰動詞,摂取動詞,非能格動詞と一部の非対格動詞に加え,本動詞「置く」とも共起可能であり,「V-トク」のようにphonetic attritionも起こす。これに対し,中央・南アジアの多くの言語では「PUT/KEEP」に相当するV2は基本的に他動詞としか共起せず,phonetic attritionも起こさない。以上の類似・相違点を踏まえ,日本語の「置く」の文法化・意味的漂白化の度合いは他のアジア諸語に比べて高いことを主張する。

プリンタ用画面

このページの先頭へ