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現代日本語の動作事象(activity events)について

小西 正人

文意味の一部分を担う動詞(句)の事象意味研究が盛んであるが、動作事象(activity events)の研究は多くない。これはこの類が均質ではないことが一因である。本発表ではサブイベントによる分類を行い、動作事象の説明を試みる。
動作事象は上位事象・下位事象というサブイベントの構成により4つに分類できる。

  1. 単純動作事象:上位事象のみからなる。「2時間考える」「じっと見る」
  2. 維持的動作事象:単純動作事象を上位事象としてもち、下位事象は特定の状態をあらわす。「いすに座る」「2時間窓を開ける」
  3. 進展的動作事象:下位事象が進展的非限界事象。
    1. 進展的動作使役事象:単純動作事象(上位事象)が進展的下位事象とincremental関係をもつ。「どんどん上に上げる」「だんだん増やす」
    2. 進展的動作対象事象:対象の進展的変化のみで事象を構成。「どんどん領土が広がる」「少しずつ切手が集まる」

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