日本語では,話し手が動作の継続状態の断片しか把握していない場合,非状態形(完成相形式)「シタ」で動作全体に言及することは困難であるが,朝鮮語では,このような場合でも非状態形 hayss-ta で動作全体に言及することが可能である.
一方,日本語では,動作の継続状態が存在した場面を具体的に限定しなくても状態形(継続相形式)「シテイタ」が使えるが,朝鮮語では,かなり具体的な場面限定がないと状態形 ha-ko iss-ess-ta は使いにくい.
これらを含め,一般に,非状態形と状態形の選択に間する日本語と朝鮮語のずれは,
ということが日本語と朝鮮語で逆になっていることから生ずる.