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オリヤ語の動詞使役形 kar-aa- 「させる」の意味

山部 順治(ノートルダム清心女子大)

オリヤ語の動詞基本形 kar- 「する」と使役形 kar-aa- 「させる」の意味は,次のようである,と論じた.― (i) 使約形 kar-aa- は,使役が間接的であることに注目させる. (ii) kar- と kar-aa- はともに,主語が文の表す事態の(主要な)引き起こし手であることを表す.― このような意味が,この言語でどのような具体的用法として現れるか,報告した.また,扱う諸表現は,構文的特徴である結合価にかんして(自他など)指定をするものでないことが,明らかになった.

扱った事実には,次のものが含まれる.(a) kar-aa- は,kar- の表す事態に外的使役主を加えるときと加えないときがある.(b) 同現象は,使役行為によりもたらされる事態が,状態変化である場合のほか,物体の出現である場合,動作である場合にも観察される.(c) kar- は,自動詞としても他動詞としても使われる.(d) 動詞重複形は,他の動詞形一般が自他を規則的に区別するのと違い,自他にかんして中立である.

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