まず、ハルハ・モンゴル語の実音声面における超分節素の頂点のうち、規則的に現れる超分節素3 つを指摘し、先行研究の不十分な記述を修正する。次に、Autosegmental & Metrical theory の枠組から各規則性の独立性を反映する個々の自律分節平面を図示し、この規則性すなわちアクセントの導出手順を明示する。最後に、本来語に有効なアクセント算定が外来語の実音声の予測にも有効であることをしめす。
本発表が主張するのは、ハルハ・モンゴル語のアクセントに関する新たな記述的一般化とその導出規則である。この主張は、個々の超分節素に着目することの重要性を、ハルハ・モンゴル語を一例として示唆する。